2018

< 2017 | 2019 >

毎年恒例のやつ。昨年は「 Nikki: 2017 」。
今年も1年間生き延びたので歴史を刻んでおく。


2018年の暮れ、 tumblr が Apple による PC という大槌で叩き潰されたのはこの年を象徴するような出来事だった。私の好きだったインターネットは今や踏み荒らされ、現実世界は分断され、互いに傷付け合っている。見渡すと、厭世感に苛まれている人がいたり、そもそも存在が確認できなくなってしまったり、大きく変容してしまったりした。

それでも、それでも、創作の力を信じたい。インターネットを信じたい。

あの芸術家たちもあの戦争に行ってたら死んでたかも
あの戦争の犠牲者の中にも未来の芸術家が何人居たろう?
きっと彼らのアイデアは空気を伝って僕らが形にしてる
ここぼさずに
灰色の世界にきらめきを


映画
1. カメラを止めるな!
この映画は「僕らのミライへ逆回転」以来の映画愛に溢れた映画で、この映画がヒットしたことが福音のようだった
よろしくで〜す!

2. ちはやふる〜結び〜
単体の映画というよりは、上の句、下の句と経てきたキャストそれぞれの成長や「継ぐこと」を描いていたことにグッときた

3. ダンガル きっと、つよくなる
インドのスポ根映画。レスリングに生涯を賭けた父、そしてその父の愛をレスリングで返した娘、この映画でも「継承」を描いていた

4. シェイプ・オブ・ウォーター
ギレルモ・デル・トロが直球で投げ込んできた半魚人映画
初見ではあまりピンとこなかったものの、 パンフレット を読んだり、レビューを読んだりしているうちにどんどん好きになっていく不思議な映画だった
隅から隅まで作り込まれていて、メイキング本が都内で枯渇寸前のところでゲットできて嬉しかった。妻と優しい店員さんのお陰

5. ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル
中身が童貞オタクのドゥエイン・ジョンソン、中身が女子高生のジャック・ブラックっていう字面だけで最高のシーンをつくってくれた最高の映画

6. ルイスと魔法の時計
ジャック・ブラック連発なんだけど、ジャック・ブラックとケイト・ブランシェットの掛け合いが最高でね!
イーライ・ロスもティーン向けと見せかけてちゃんとカボチャがゲロを吐きつけてくるし、幼児化したジャック・ブラックが小便かけてくるし最高

7. レディ・プレイヤー・ワン
この映画も「継承」を描いていたようにおもう、スティーブン・スピルバーグからの「俺は、俺たちはこれだけのものを作ってきたんだぞ」っていうボースティングのような、叩きつけるようなエンターテインメントだった

8. ギャングース
入江悠はこういうズッコケ3人組みたいな映画を撮るのがウマい
拾ってきた女の子、助けてくれるトラック運転手などアングラ版サイタマノラッパーみたいだった

9. アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー、アントマン&ワスプ
今年は自分の中で、正直アメコミ映画はちょっと不調だった
IW もストームブレイカーをつくってビフレストで地球に降臨するくだりなんかは最高だったし、こんなビターな終わり方をして1年もおあずけっていう前代未聞な映画だったし、アントマンは前作のエッセンスをちゃんと拡大再生産して面白かったのだけど、前作ほど単体で面白いというような出来ではなかった

10. 犬猿
吉田恵輔はこういう人間関係不協和音モノを描くのが本当にウマい
家族と折り合いをつけながら生きていくこと、それが人生なのだ

空気の検閲

メカ・サムライ・エンパイア

ビッグ・ヒストリー入門

発想法―創造性開発のために、アイデアのつくり方
これらの本には非常に考えさせられた
アイデアをつくる技術【公開版】|jigsaw|note は多分にこれらの本を影響を受けている

ギリシア人の物語
塩野七生の最後の歴史モノ、それはアレキサンダー大王だった

アメコミ
スーパーマン: レッド・サン
今年の作品ではないけれども
スーパーマンがソ連の農園に墜落していたら?という小さな if から壮大なアイロニーにつながっていく様が痛快だった

Shazam!(2018-) #1
映画が公開前というのと、Shazam の伝道師である SEN さんがついに本誌にデビューということで
めっちゃ面白かった

買って手を付けてないのが沢山ある...。
年末に友人宅で PS4 の Detroit Become Human の体験版をやらせてもらって、小学生ぶりぐらいに体験版を何回もやる、という体験をした
今年は、かつてに比べるとよりたくさんのコンテンツにアクセスできるようになったし、買い集めたりもしたんだけど 買って満足 ということが多くてそういう態度はあまりよくないと反省した

ドラマ
基本的には Netflix の視聴履歴からのベスト

SSSS.GRIDMAN
ハルヒ、 エヴァ 、円谷作品をごちゃ混ぜにしたような怪作だった
オリジナルも知らないので、ニワカなんですが...。

進撃の巨人シーズン3
このシリーズも中だるみなく続いていて面白い

ゴッサムシーズン3
ゴッサムの ブルース・ウェイン 役のデヴィッド・マズーズはこれまでの実写 バットマン の中でも一番ブルースっぽさがあるとおもう

ヤング・ジャスティスシーズン1,2
Netflix のお陰でみれた、まさにティーン向けのジャスティス・リーグといった風合いでとても楽しめた

ゲーム
Steam からのベスト

They Are Billions

Heat Signature

ASTRONEER

RUINER
背中に「弟」って書いたジャケットを着た主人公が母の子宮と戦う

EVERSPACE

PC Building Simulator
このゲームで予習しておいたお陰でメインPCのグラボを換装できました

Frostpunk
出ているシナリオは一通りクリアできてたはず
面白かった

Play

Slay the Spire
ベストゲームはこれかなあ、ありがちなドミニオンクローンだけどバランスもよくて戦略も豊富でめっちゃ面白かった
真エンドが実装されたらしいのでまたやらねば...

Firewatch

Path of Exile
いつもの
1380時間やってるけど未だに飽きない

音楽
/cd/2018ベスト | jgs にまとめた

キーボード
夏から精力的に取り組んできた
/self-made-kbds-ja/2018ベスト | jgs にまとめた

ラジオ
今年の変化は「神田松之丞問わず語りの松之丞」を聴き始めたことかもしれない
高じてマムちゃん寄席に足を運んだ
ウィークエンドシャッフルが終わって アフターシックスジャンクション がはじまった
後枠の TALK ABOUT ではフィロソフィーのダンスがよく取り上げられていて嬉しい

QoL について
2018年は、妻の要請もあってたくさんのモノを買ったり買い替えたりした
よかったもの:
洗濯乾燥機、冷蔵庫、食洗機
実家では洗濯乾燥機だったので、実家を出てから約7年ぐらい洗っては干して、をやっていたのだがついにその責務から開放された
冷蔵庫は、上京してきた際に買った単身用のモノをずっと使っていたが、容量が大きく増えて、製氷もできるようになったので幅が広がった
食洗機も実家以来なので7年ぶりに解放された
妻がドンドン自宅の改良を提案して、進めてくれるのは本当にありがたかった
あとは妻がメルカリ長者になりつつあって「とりあえず買ってみて不満があったら売る」を確立しつつある
生活もストリーミングのようだ

仕事
昨年の記事を読んだら今年は「生き延びる」ことが目標だったらしい。ひとまず目標は達成できた。いろんな方のお陰で個人事業主、フリーランスとして順調にスケールして、11月には法人化した。 カミング・スーン合同会社 という。今後ともよろしくお願いします。

キツい日差しも土砂降りの雨も全て無駄どころか糧だったのさ
バラ色の未来 カミング・スーン
運命的出会い カミング・スーン
俺史上ベスト今更新中さ It's Coming Soon
予感がするんだ 気のせいじゃないさ It's Coming Soon

後記
今年は、とあることがきっかけで某独立行政法人に情報開示請求をする羽目になって、2ヶ月強ぐらいバトルした。最終的には泣き寝入りというか、こちら側のコストが高すぎて心が折れてしまってバトルは終わった。

ちなみに、情報開示請求は金を払えば開示されてくるのでお手軽だと感じたが、そもそも行政法人なんだったら公の組織なはずなので内部文書みたいなものは基本公開でいいというスタンスがよいと考える。

あと、さらに余談なんだけど当該法人は最初に問い合わせた際に「可能であればメールでやりとりしたい」という旨を伝えたところ「メールはよっぽど必要なことじゃないとできない」と断られて肚が立ったし、情報開示請求しようにも「法人文書管理簿」というクソみたいなインターフェースのページが何年にも渡って更新されていなくて肚が立った。

そういうわけで、私の考える正義は執行されなかったし、この世は不条理で不公平で不平等だということは映画やゲームで散々思い知ってきたつもりでいたが、いざこういう目に遭うと相当メンタルにくることが分かった。

自分の案件は多数の人の耳目を集めるような話題ではなかったようで、いくつかのメディアに「こういうことがあった」と情報提供してみたものの、取り合ってくれるところはなかった。妻には「匿名はてダ」に書きなよ、と言われたものの「保育園落ちた、日本死ね」みたいなパンチラインも生み出せず書けなかった。

職員の対応は国会に出てくる小役人みたいな奴と全くおなじような感じで、論理を捏ね繰り回してこちらを屈服しようとしてくる。特に、入管法改正のやり取りなんかはそっくりそのまま同じことが国会で起きていて怒りがぶり返してくるほどだった。

そういうわけで、忘れるために年の瀬にここにこうして書いているのだが、自分は五体満足で視覚も聴覚も良好で、高専から大学までストレートで卒業して就職して、起業までやってきて、そういうことは正直今まで考えたこともなかったことだった。

2018年は、改めて世の中は不条理だということを思い知らされるようなことばかりだった。国内だけでも財務省の決裁文書改竄、法務省のデータ改竄、厚労省の障害者雇用水増し、女性の受験生への差別、沖縄への強硬的な基地の押し付け。それだけじゃない、生きていくだけでも大変な人はたくさんいる。そんなハンディキャップを持った人や、マイノリティに対してあまりにも冷酷である。そして自分はそのことに対してあまりにも無力である。

とある人に「偉くなって自分の正義を執行できるようになさい」と言われた。「正義」とは難しいもので、 キャプテン・アメリカ の「正義」もあれば、パニッシャーの「正義」もあれば、サノスの「正義」もあるのだ。私の正義とはなんだろう?私は 私と私の大切な人たちがつらい思いをせずに暮らしていける ようにしてほしい、ただそれだけかもしれない。しかし、それすら叶わない。

#1231 歳末振り返りシリーズ

関連ページとランダムに選ばれたページ

筆者について

jigsaw(ジグソウ、1991年6月12日-)は日本のプログラマ、会社代表。本名は小林貴也(こばやし たかや)。主にウェブ、フロントエンド領域で活動している。カミング・スーン合同会社の代表社員。
さらに詳しく

寄附について

面白かったらBTCETHでの寄附をお待ちしております。
寄附のきろく