12月 - diary.jgs.me

読んだ本の感想とか、みた映画の感想を書こう書こうとおもってるうちに12月を迎えてしまった。2016年はなんだか激動の1年だった気がする。個人的にも、歴史的にも。
せっかくなので、書こうと暖めてたやつをちょっとだけ書く。

本「月をマーケティングする」
アポロ計画の広報を膨大な資料を基に紐解くノンフィクション。一番グッときたのが、アポロが月及び宇宙から生放送をやったことがいかに偉大だったか、そして生放送のために技術者たちが寝食惜しんで努力したことが書かれていたところ。

映画「Sully」
イーストウッドの新作。何度か着水するのだが、その度に乗務員さんの「Heads Down! Stay Down!」っていう掛け声が耳にこびり着いて仕方なかった。サレンバーガー機長の一貫した主張である「プロとしてやるべきことをやったまでだ」っていうのがイチ技術者として共感しかなかった。

ドラマ「Arrow」
もともと同僚宅でうっかり Gotham をみてしまって、Gotham (あと Get Down)みたさに Netflix を契約したのだが、Gotham の1シーズンをみおわって次にみはじめたのが Arrow だった。グリーンアローは正直あんまり知らなくて、原作知識もネットで調べたりしながら鑑賞したが、アツいとこはめちゃアツでドハマりだった。(雑なとこも多いけど…)The Flash とのクロスオーバーもあって、The Flash もみたいんだけど、Netflix に早くこないかなー。キャプテンコールドがインジャスティスリーグでなかなかの活躍をしてて、プリズンブレイク兄弟のキャプテンコールドとヒートウェーブをはやくみたい。

映画「この世界の片隅に」
近年稀にみる邦画の当たり年だった2016年を締めくくるに相応しい、素晴らしい大傑作だった。原作のこうの史代さんの作品は何作か Kindle で買ってて、絵のタッチといい、話運びといい、すごい作家さんだなあとおもっていた。この作品は原作未読だったが、淡々と日々が進んでいくうちにどんどんすずさんや、呉の街が好きになっていったところに B-29 の爆撃がきて呉の街が、そしてすずさんの暮らしが破壊されていく様は本当に耐えられなくて嗚咽のあまり吐きそうだった。その後さらに辛い展開になっていく上に、広島がより悲惨な状態になるカウントダウンが進むようなものだったりと、その頃にはもう精神が崩壊してて臨死かというぐらい気が遠くなりそうだった。
なにより、祖父母がかつてこんな世界で暮らしてたのが信じられない、とおもった。祖父は自分が知識をつける前に他界してしまったので、子供の頃にチラッと聞いたことを断片的に憶えているだけなのが残念だが、祖母は今でも元気でたまに顔を出しに行っていろいろな話をするのが楽しい。
自分が興味あることもあって、祖母に戦時中の話を何度か聞いた。疎開した話、疎開先で動員されて工場で働いていた話、戦前の青春時代の話、そして戦後。祖母の上手い語りでもちろんありありと情景を浮かべることはできたが、やはり想像力にも限界があるということをこの映画をみて改めて感じたし、アニメーションという表現技法だからこそできる表現という面でも感服した。
そして、この映画の芯には「どんなに物質的に貧しくたって工夫すればいくらでも豊かに暮らせるのだ」という想いが込められていると感じた。そんな人生讃歌のようなメッセージに打ち震えた。自分たちは飽食の時代とも言われる物質的には豊かな時代を生きていくわけだから、土台は彼女たちの時代よりは恵まれているわけだから、すずさんが右手で描くはずだった絵を描いていかねば先祖たちに顔向けできない、と静かに誓いながら劇場を後にしたのだった。

December 1st, 2016 1:22am
original: http://diary.jgs.me/post/153865888144
#20161201 #1201

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筆者について

jigsaw(ジグソウ、1991年6月12日-)は日本のプログラマ、会社代表。本名は小林貴也(こばやし たかや)。主にウェブ、フロントエンド領域で活動している。カミング・スーン合同会社の代表社員。
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