トイ・ストーリー4 感想(ネタバレがあります)

総評
トイ・ストーリー3で綺麗に完結していたところをどう続けるのか、というのが続編が発表された時や予告が公開されはじめたタイミング等々で毎度兎角不安におもっていたが、蓋を開けてみると流石はピクサー、参りましたといったところ
過去3作を通して「おもちゃであり、おもちゃは持ち主に仕える」というルールじみた呪いがあったわけだけど、4作目にしてそれを逆手に取って「生まれ持ったくびきから解き放つ」という物語に昇華してみせたのは本当にスゴいとおもう
その呪いが1作目を成り立たせる上で必要だったのだろうけど
よかったところ
ボーのキャラクターのブラッシュアップはお見事だった
ポスターなどのビジュアルが出始めたぐらいで現代的な再解釈をされるんだろうなあ、という予感はあったけど予想以上だった
同じディズニーのアントマン&ワスプのミシェル・ファイファーのワスプを彷彿とさせるような、未開の地でなんとかやってきました感
もっと言うとアクアマンのニコール・キッドマンのアトランナも同じく過酷な環境でやってきました感
ここまで続いてくると、やっぱりクリエイター達の中で何らかの共通認識みたいなモノがありそうな気がする
これまでもおもちゃがこういう動きをしてくると怖い、というのをやってきたとおもうけど、今作では腹話術の人形がソレで、だいぶ怖かった
後ろらへんで子供がみていたけど、ビックリシーンで声を上げて怖がっていた
こういう体験は劇場ならではでいい
腹話術の人形、 saw のビリーくんもだけどなんであんなに怖いんだろ
魂の抜け殻みたいな感じがするからかなあ
前作ではがっつりめなヴィランが出てきて、最後には報いを受けるという話だったが、今作のヴィランポジションはヴィランと見せかけておいて実はウッディとの完全な鏡像関係になっていて、最後にはどちらにも救いがあったのは良かった
ウッディは今作の冒頭で、新しい持ち主のボニーにあまり気に入られていなくてクローゼットで哀しい思いをするのだが、それでも半ば狂気といってもいいぐらいのお節介さで世話を焼こうとしてくるのは自分の親を連想させるところがあってウッとなった
確かに3ではアンディはボニーへと託すことで子離れというか、おもちゃ離れをしたのだけど、ウッディがフォーキーと路端で話している時にボニーをアンディと呼び間違えてしまうところが象徴しているように、アンディの代わりを求めていたのだ
「アンディの代わり」を追い求めるウッディと、まだ見ぬ「理想のおもちゃ」に焦がれるギャビーは、引っ張るとしゃべるおもちゃという点が一致しているようにまさしく鏡像関係だったのだろう
100分とほどよい尺
これぐらいがちょうどいいんだよ
微妙だったところ
3作を通して散々やってきたのでもういいよ、ということなのかもしれないが1作目のオリジナルメンバーたちの活躍がほぼなかった
唯一バズだけは多少絡んでくるが、ウッディとバズのバディ感はあまりない
本作ではウッディとボーの関係にフォーカスしたものになっていて、作り手側のこの選択は間違ってないとおもう
それでも、それでもやっぱりトイ・ストーリーといえばポテトヘッド夫妻だったり、ハムやスリンキー、アーミーメンたち、レックスがケイパー的な活躍をするところを求めてしまう...
終盤に少しあるけど、若干荒唐無稽感があるのと、そこにウッディがいないという...
逆に考えると、ウッディなき後でもやっていけるよ、という話なのかもしれんが...
まあ尺の関係も考えるとカットされるのも仕方ないか、という感じはある
ディズニーなのでしょうがないのかもしれないが、明らかなグッズありきキャラクターをブチ込んでくるのはちょっとさすがに...
パンフレット も1/3ぐらい宣伝の類で少しがっかりした
ついでに言っとくと、字幕でみたので吹き替えやってる人たちの話はまあまあどうでもいいし、もっと作り手のインタビューとかがほしかった
今年1,2を争うがっかりパンフのうちの一つかも
完全に妄想だけど、フォーキーというキャラクターが先にあって、新キャラがコレだとグッズ展開しづらいからディズニーサイドからなんらかの圧があったんじゃないかと勘ぐってしまうほど
彼らのシーンやキャラ作りも嫌いではないんだけど...
小ネタ
パンフ読むまでアイツがキアヌ・リーブスだって気付いてなくて、パンフ読んで声出てしまった
最近キアヌこういう役すごいやってくれるやん...?どうしたん...?
例のオマケキャラであるところの、バニーとダッキーはゲット・アウトの ジョーダン・ピール
新作の Us の予告みたけど、全然予想つかなくて楽しみ
最後に
ウッディがラストで、それでもボニーの下に戻ろうとするシーンで「それでもあなたは十字架を背負おうとするのね...」とメル・ギブソンのパッションみてる時みたいな気持ちで滝のように目から水を流していたけど、からのバズの「彼女は大丈夫だからさ」ってので「えっ」ってなってそこからはもう感情が決壊してしまった
トイ・ストーリーはもう思い入れがありすぎて冷静に評価もできないし、正直もう今度こそこれで完結してほしい...
ウッディとボーたちの新しいギャングの話もやったらおもろいやろうけど、さすがにもうこっから3,4レベルの作品を打ち込むのは無理なんじゃないかとおもう...
まあ、3の時もそうおもってたのでどうだか分からんが...
あの妄想のくだり、クソほど笑ってしまった

#20190713 #0713

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筆者について

jigsaw(ジグソウ、1991年6月12日-)は日本のプログラマ、会社代表。本名は小林貴也(こばやし たかや)。主にウェブ、フロントエンド領域で活動している。カミング・スーン合同会社の代表社員。
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