西部の街もヒッピーコミューンも、人の集まりは所詮同じ~『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(ネタバレあり) - Commentarius Saevus

西部の街もヒッピーコミューンも、人の集まりは所詮同じ~『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(ネタバレあり) - Commentarius Saevus
ちょっとしたきっかけからリックとクリフは自分でも気付かないうちにシャロンを救ってしまい、リックには女神シャロンからお声がかかってお隣さんと自宅を隔てていたゲートが開き、どん詰まりからの脱出がもたらされる。なお、映画の終わる時点ではシャロンを含めて誰もこのことに気付いておらず、神なのに自分が救われたことに気付いていないシャロンは涼宮ハルヒみたいである。

リックがスタジオで西部劇の撮影をするところで、西部の街に入っていくとよそ者がうさんくさい目で見られて暴力沙汰に発展する、という場面を撮るところがある。同じ日にクリフがヒッチハイクで拾ったヒッピー娘プッシーキャット(マーガレット・クアリー)をマンソン・ファミリーが住むヒッピーコミューンに連れて行くと、コミューンの人々がクリフに警戒して暴力沙汰に発展し、クリフは西部劇みたいな目にあうことになる。これは、古いアメリカを象徴する西部の街も、新しいアメリカを象徴するヒッピーコミューンも同じくよそ者に対して排除的なのだということを示していると思う。また、ヒッピー娘プッシーキャットはマンソン・ファミリーの中では比較的善良な存在で、女神シャロンとほとんど同じ姿勢で裸足を露出して座る場面がある。実は19世紀の西部の街も、ハリウッドの映画界も、ヒッピーコミューンも、人の集まりという点ではたいして変わらないのかもしれない、ということが暗示されているように思う。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
#20191001 #1001

関連ページとランダムに選ばれたページ