フォードvフェラーリ 感想


クリスチャン・ベールの役の入り込み具合がスゴすぎた
パンフ を読むと、モデルになったケン・マイルズさんの息子のピーター・マイルズさんからお父さんの特徴とかクセを細かく聞き出して全部メモってたらしい
そういうこだわりはもちろん、チャンベさんのスタイルとケンさんのスタイルが共鳴するところもあった感じがしてそこもよかった
一方で、マット・デイモンの方は本当は走りたいのに走れない葛藤、フォード経営陣と渡り合っていかないといけないプレッシャー、こっちにもいろいろなつらさがあった
この2人のバディで長めの尺が持ちきった、というところはあるとおもう
スタイルが違うという話なんだろうけど、マット・デイモンはマット・デイモンのままだったし、ジョン・バーンサルもパニッシャーのままだったので相対的により画面に溶けていた

GT40 カッコよすぎて GT40 のエンジン音が IMAX の爆音で体験できてコックピットの感じとかも体験できたのでめちゃくちゃよかった
ちなみに、個人的なベストカーはチゼータの V16T
持ってないし乗ったこともないけど外見が好き
余るほどお金に余裕があったら買いたい
とりあえずオールタイム・ベストのページをつくっておいた
クルマ | オールタイム・ベスト

最近なんか長尺が多い気がするけど、この映画も150分くらいある
みていても分かるぐらい綺麗な3幕構成だった
ル・マンパートはずっと緊張させられたままなので体感時間はもっとあった気がするんだけど、車自体は速いんで長いのに早い、みたいな感じだった

実際にはフェラーリは当て馬みたいな感じで、フォード経営陣(特にクソ副社長)vs負け犬コンビといったところ
専門性の違うバディもの、何かに取り憑かれてしまった男たちモノ、フェラーリの描き方とか、いろんなところで大根仁監督のバクマン。を連想してしまった
フェラーリ陣営は染谷将太みたいだったし、フォード経営陣はジャンプ編集部みたいだったし、最後に一線を超えていってしまうあたりも

好きなことに熱中していると命すら投げ出してしまうの、残された息子や奥さんのことを考えると「刈り取られてしまったんだな...」と悲しい気持ちになる
そういえば、チャンベさんの奥さん役をやっていたカトリーナ・バルフさん、めちゃくちゃ好みだったなあ...

モータースポーツの躍動感とか、当時の様子みたいなところに力を入れて製作していたのはヒシヒシと伝わってきたんだけど、ニワカ車好きなので、ル・マンがどういうレースだったりルールだったりとか、もうちょっと説明あってもよかったんじゃない?とはおもったりした
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドもその辺は結構投げ出したような演出だったし、 タランティーノ も「みおわってから調べたりすりゃいいじゃん」みたいなこと言ってたのでジェームズ・マンゴールド監督もそういうスタンスなのかもしれない
めっちゃ面白かったので、ル・マンのこととか、モータースポーツのことをもっと知りたくなった
というか、ケンが試乗する度にあれやこれや文句をつけてるんだけど、それなりに専門用語が多いので車のことをほとんど知らない人にとっちゃポカーンなのでは?とか
まあ、ブレーキが赤くなったらヤバい!ぐらいのことが分かってればよくて、あとは人間たちのドラマに集中したかったのかもしれない

終盤で、クソ副社長の謀りでケンは減速するよう圧力をかけられて、ケンはそれに屈するんだけど、ケンにとってみると、ル・マンでラップレコードを叩き出すことよりも、チームだったり、他者と協調するというところに課題がある人物造形だったので、ここでシェルに花を持たせてやるみたいなところもあってか、減速するところにはグッときてしまった
彼は策略にハマって勝負には負けさせられてしまうんだけど、勝負じゃないところでは勝ってたんだなあ、と...

かなりフォード側に寄った見方をしているので、演出の具合によってはある種のプロパガンダ的な感じになっちゃいそうなバランスだったけど、シェルがピットでフェラーリ陣営に地味な嫌がらせをしていたり、ルール違反だ!ってやってくる人に無理くりな理論で追い返したりとそれなりにイヤな奴で苦笑いしていた
モータースポーツはサーキットだけじゃなくてピットも戦争なんだよなあ、みたいなのは分かる
エンツォ役の人も風格があってカッコよかった

#20200112 #0112

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筆者について

jigsaw(ジグソウ、1991年6月12日-)は日本のプログラマ、会社代表。本名は小林貴也(こばやし たかや)。主にウェブ、フロントエンド領域で活動している。カミング・スーン合同会社の代表社員。
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